
大学進学を目指す高校生にとって重要になってくる英語試験の1つ「TEAP(ティープ)」。 聞き慣れない理由は「TEAP」が2014年に開始した新しい英語試験だからかもしれません。まだ比較的歴史は浅いものの、TEAPスコアは大学入学試験の英語力測定に使われているため、高校生なら是非詳しく知っておきたいテストです。 今回の記事ではTEAPの概要、出題内容や難易度などについて詳しく解説していきます。 この記事を最後まで読んでもらえれば「TEAPって何?」が一通りわかります。
TEAP試験対策の塾・予備校をお探しなら『ケドテック』にご相談ください

各種英語試験対策やアカデミック英語対策の受講相談・お申込、お問合せはこちら。
目次
TEAPってどんなテスト?
TEAPは、大学入試のために高校生が受験する英語試験です。上智大学と公益財団法人 日本英語検定協会が共同で開発した、総合的な英語力を正確に把握するためのテストで、「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能を一日で測定します。
TEAPの概要
TEAPには「TEAP」と「TEAP CBT」の二種類があり、大きな違いは解答形式です。「TEAP」の解答用紙は紙で、「TEAP CBT」はコンピュータです。
しかし、「TEAP CBT」は2024年度で終了となりました。成績書発行は2025年度末申し込み分まで対応可能です。詳細はこちらでご確認ください。
スクロールできます
Reading | Listening | Writing | Speaking | |
---|---|---|---|---|
TEAP | マークシート (択一選択) | マークシート (択一選択) | 解答用紙記入 | 1対1の面接 |
TEAP CBT(終了) | コンピュータ (択一選択) | コンピュータ (択一選択) | タイピング | コンピュータ録音 |
出題方法は若干異なり、「TEAP CBT」では、技能を組み合わせた総合型問題もあります。 それぞれの技能の配点はすべて同じです。4技能バランスよく得点できるのが理想的です。
TEAPの試験時間・問題数・配点
スクロールできます
試験時間 | 問題数 | 配点 | |
---|---|---|---|
Reading | 70分 | 60問 | 100点 |
Listening | 50分 | 50問 | 100点 |
Writing | 70分 | 2問 | 100点 |
Speaking | 10分 | 4問 | 100点 |
4技能、2技能、共に一日で終了
「TEAP」の受験パターンは2種類あり、4技能パターン(Reading, Listening, Writing, Speaking)と、2技能パターン(Reading, Listening)があります。出願大学の求める要件に応じて申し込みましょう。
なお、4技能の場合には昼食休憩をはさむため昼食を持参する必要があります。
一日で終了するため、通常の英検やTOEICのように4技能測定のために二日かける必要がないのは大きなメリットです。
受験申込方法
受験資格は「高校1年生以上」です。 スコアの有効期限は「スコア取得後二年度の間」と決められているため、受験時期には注意が必要です。例えば2025年度の入試では2023年度、2024年度にTEAPを受験したものが利用可能です。 TEAPは24都道府県で実施されています(2025年現在)。 年度によって開催場所が異なるのできちんと確認しましょう。 参照:「TEAP 受験案内」https://www.eiken.or.jp/teap/schedule/ 申し込みの際には以下のものを準備したのちにTEAP IDの新規登録を行います。
- カラーの顔写真データ
- メールアドレス
- TEAP IDとして利用する6~12桁の半角英数字
- セキュリティ用の質問
その後ログインして、受験日や受験地域などを選択して支払いを確定します。 支払いには、
- クレジットカード払い
- コンビニ・郵便局ATM支払い
があり、クレジットカード支払いによる申込受付とコンビニ・郵便局ATM支払いによる申込受付では締切日が違うため、注意が必要です。 手続きはスムーズに進めば問題ありませんが、予想外の事態、例えば受験希望会場の座席が満席で別の会場を探す必要がある場合などは思っていた以上に時間がかかります。申し込み手続き中に申込締切時間を過ぎてしまった場合には申し込みは受領されないため、時間の余裕をみて申し込むようにしましょう。 参照:「TEAP お申込み」https://www.eiken.or.jp/teap/apply/ TEAPの申込受付締切日の確認はこちらをご覧ください。
試験当日の持ち物
- 受験票:TEAPウェブサイトにて印刷
- 身分証明書:顔写真、生年月日が記載されているもの
- 筆記用具:HBの黒鉛筆(シャープペンシル可)と消しゴム
- 腕時計:ただし、スマートウォッチや電子音の出る時計は不可
TEAPの活用方法
TEAPは大学入学試験の英語能力判定試験で、試験結果は試験後約5週間で発送されます。採用大学の詳細はTEAP公式ホームページ内で確認できます。
・TEAP採用大学:国際教養大学、上智大学、筑波大学、東京大学、同志社大学、立命館大学、など
参照:「TEAP 採用大学」https://www.eiken.or.jp/teap/group/list.html
TEAPは大学入試と違っていずれも年に3回ずつ受験機会があるため、ベストスコアを提出することができます
他の試験との違い(英検、TOEIC、TOEFL)
① TEAPと英検との比較
「英検」は高校生も多く受験する英語試験です。5級から1級まで分かれていて、そのうち準2級~準1級がTEAPと同レベルです。ただ、英検では日常生活や一般的知識も出題内容に含まれているため、TEAPよりも内容が多岐にわたります。一方TEAPは大学入試受験者を対象としていることから、よりアカデミックな内容で構成されています。
② TEAPとTOEICとの比較
「TOEIC」は社会人の受験者が多い英語試験でTEAPの受験者層とは異なります。試験はListening & ReadingとSpeaking & Writing の2種類に分かれています。それぞれの実施日が異なるためTEAPのように同日受験はできません。また、内容はオフィスでの日常会話などが中心で、学術的な場面や内容は登場しません。受験者対象者の年齢層は幅広く、試験後半の難易度は高くなります。
③ TEAPとTOEFLとの比較
「TOEFL」は主に高校生が大学に出願するために受験する英語試験なので、目的や内容はTEAPに最も近いと言えます。ただ、主に英語圏の大学に進学を希望する全世界の高校生が対象の試験なので、難易度が高いうえ、留学を希望していない日本人には資格試験として使う機会があまりありません。
・TEAPと他の試験(英検、TOEIC、TOEFL)の難易度比較表
スクロールできます
英検 | TOEFL iBT | TEAP |
---|---|---|
1級 | 95~120 | 375~400 |
準1級 | 72~94 | 309~374 |
2級 | 42~71 | 225~308 |
準2級 | 該当なし | 135~224 |
-1024x627.jpg)
参照:「文科省 大学入試英語成績提供システム参加予定の資格・検定試験とCEFRとの対照表」
TEAPの具体的な出題内容
「TEAP」は。大学で学習・研究する際に必要とされるアカデミックな場面での英語運用力をより正確に測定するテストになるため、全4技能で共通して「大学生活や授業で必要とされる内容」から出題されます。
Reading
授業で想定される語彙の問題(空所補充)に加えて、大学内での掲示物や授業の教材の内容理解を問う問題(長文読解問題)です。内容は例えば、生産高の推移を現す図表やアメリカの既婚率についての資料についての内容把握問題などです。科目が限定されていないため幅広い内容から出題されます。
Listening
教授やアドバイザーとの会話や校内のアナウンスを想定した短い英文の聞き取りや、授業や報道など長い英文の内容理解を問う問題です。内容は例えば、大学の特別プログラムの概要や教授による行事の詳細説明など、大学生活に関するものが中心です。
Writing
課題文の要約とエッセイの二題です。内容は学生生活に関するものが中心ですが、課題文は長文読解問題並みに長いため、リーディング力も必要です。また、図表を含んだ情報に基づくエッセイを書く問題があるため、図表のデータを読み取ることも慣れておく必要があります。
Speaking
大学生活でよくある会話のロールプレイやテーマに沿ったスピーチ、質疑応答などが中心で、面接官による英語の質問に答える形で進みます。
解答時間には限りがあるので、言いたい内容を伝えきるためには途切れることなく話せる練習をしておく必要があります。
なお、どちらも共通して解答時間には限りがあるので、言いたい内容を伝えきるためには途切れることなく話せる練習をしておく必要があります。
参照:「TEAP 問題構成」https://www.eiken.or.jp/teap/construct/
サンプル問題をホームページで確認できますが、公式問題集や過去問題集はありません。
英語力プラスTEAP力で、高得点を狙おう
まだまだ知名度が高くない「TEAP」ですが、最近では大学入試に使用できる大学も増えているためうまく利用するとメリットがあります。また、「TEAP」は海外の大学で実際に英語を使用する場面を想定した問題構成になっているため、海外留学を検討している人はぜひ受験してみると良いでしょう。アカデミックな内容になるため難易度は高いですが、アドバンテージが多い試験の一つです。
英語力を上げるのはもちろんですが、TEAP対策をすることでTEAPでの高得点を狙えるTEAP力も上げていきましょう。
TEAP試験対策の塾・予備校をお探しなら『ケドテック』にご相談ください

各種英語試験対策やアカデミック英語対策の受講相談・お申込、お問合せはこちら。