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【英検2級対策】準2級との違い・試験概要・合格ラインを徹底解説!CSEスコア導入の前と後での合格率・合格点の比較分析付き

この記事では、これから英検2級を受けようと思っている人に向けて、試験概要や合格ラインについて詳しく解説をしていきます。
1つ前の級である準2級と比較し、難易度がどれくらい違うのか、英検独自の採点基準である「英検CSEスコア」による影響がどれくらいあるのかについても説明しています。
「英検2級を受けたいけれど、どれくらい難しいかがわからない」と不安を感じている人は、これを読めば準備万端です。

それでは、早速確認していきましょう。

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目次

英検2級の試験概要とは?

英検2級は1級・準1級に次ぐ、英検で3番目に難しい試験です「高校卒業程度」の学力が求められる級であり、社会生活に必要な英語を理解し、使用する能力が問われます。
その他の級も含めた英検の全体像について、詳しくはこちらの記事で詳しく解説しています。

英検2級の試験は一次試験と二次試験に分かれています。一次ではリーディング・ライティング・リスニングの3技能を測定し、二次ではスピーキング技能を測定する面接試験が行われます。

それぞれ詳しく確認していきましょう。

英検2級の一次試験

一次試験は、筆記試験(リーディング・ライティング)とリスニング試験の二部構成になっています。
指定されたトピックについての英作文が課されるライティングは記述式ですが、それ以外の解答はすべてマーク式です。また、リスニングの放送回数は準2級と同じく、それぞれ1回ずつとなっています。
リーディング・ライティング(85分)
大問番号問題形式問題数
リーディング短文の語句
空所補充
20問
2 リーディング長文の語句
空所補充
6問
3 リーディング長文の内容
一致選択
12問
ライティング英作文1問(記述)
参照:2級の試験内容|英検
リスニング(25分)
大問番号問題形式問題数
Part 1会話の内容
一致選択
15問
Part 2文の内容
一致選択
15問
参照:2級の試験内容|英検

英検2級の二次試験

二次試験は、面接形式のスピーキング試験。面接官(1人)と英語でコミュニケーションを行います。
過去には「環境にやさしい素材」「新しいエネルギー」「屋上緑化」などの社会性の高いテーマが出題されていて、今後もこの傾向は続いていくものと予想されます。
問題形式は下記表の通りで、それぞれ1問ずつ、計5問が出題されます。
スピーキング
問題形式内容詳細
パッセージの音読問題カードに書かれた60語程度のパッセージを20秒間黙読し、その後音読します。
パッセージについての質問音読したパッセージの内容についての質問に答えます。
イラストの展開説明20秒間の考慮時間の後、問題カードに描かれた3コマのイラストの展開を説明します。
受験者自身の意見など(カードのトピック関連)問題カードのトピックに関連した事象や意見について、自分の意見などを述べます。
受験者自身の意見など(日常生活の一般的な事柄)日常生活の一般的な事柄について、自分の意見などを述べます(問題カードのトピックに直接関連しない可能性もあります)。
参照:2級の試験内容|英検

英検2級を受けるなら英検S-CBT という選択肢も

英検では、2021年から新しい試験方式として「英検S-CBT」が導入されました。
紙と鉛筆を用いて行われる従来型の試験とは違い、英検S-CBTでは試験のすべてがコンピュータ上で行われます。その際、スピーキング試験もコンピュータ上で行うため、一次試験・二次試験と日程を分けず、1日で全工程を完了させることができます。
英検S-CBTは3級~準1級まで実施されていて、従来型と併願することも可能です。併願によって受験回数が多くなる分、合格する可能性を高めることができるので、2級を受ける際にはぜひ積極的に活用しましょう。

英検S-CBTの試験概要や従来型との違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています

英検2級は準2級と比較してどれくらい難しい?

英検2級を受けるにあたって、1つ前の級である準2級との難易度の違いが気になる人も多いかと思います。
2級と準2級はどちらも高校レベルの英語力を問う試験ですが、2級は大学との橋渡し的な立ち位置にある試験であるため、準2級に比べて難易度が大きく高まります。そのため、仮に準2級を既に持っているからといって安心はできません。2級に合格するためには、十分な対策をとった勉強を行う必要があります。
実際、入試での加点対象を2級からとしている学校も多く、採用試験においても多くの企業が2級以上の級取得を評価の対象としています。これらのことから、2級以上か未満かというのが、英検各級における大きな区切りになっていることがわかります。

ここでは、英検2級が準2級と比較して具体的にどれくらい難しいかについて、必要な単語数と合格率を比較しながら詳しく確認していきたいと思います。

英検2級・準2級の単語数の比較

英検の公式サイトによると、2級の推奨目安は「高校卒業程度」、準2級の場合は「高校中級程度」とされています。これらは学年に当てはめると、それぞれ「高校3年生(大学受験生)レベル」「高校2年生レベル」と言い換えることができます。
具体的に必要な単語数について英検からの公式発表はありませんが、上記それぞれの学年レベルで習得が推奨されている単語数を踏まえると、2級と準2級で必要とされる単語数は以下の通りとなります。
推奨目安・レベル必要単語数
2級高校卒業程度
高校3年生(大学受験生)レベル
4,000~5,000単語
準2級高校中級程度
高校2年生レベル
2,500~3,500単語
参照: 各級の目安|英検
ここから、2級は準2級と比較して1,500単語ほど必要単語数が増えていることがわかります。もちろん数が多い点も重要ですが、特に意識したいのは単語の難易度の違いです。
先ほどもお話したように、英検2級は高校レベルと大学レベルの橋渡しになっている級です。その結果、そこで問われる英単語には大学受験レベル以上のもの、つまり準2級のものより専門性や社会性の高い難単語が多く含まれます。そのため、準2級に続いて2級を受験する場合は、単語帳などを活用して意識的に解釈できる単語の数を増やしていくことが必要不可欠です。

英検2級・準2級の合格率の比較

英検では2016年度以降、各級の合格率に関するデータを公表していません。しかし、2015年度までの合格率が毎年ある程度一定であるため、それ以降も同じくらいの合格率が維持されていると考えて問題ありません。
2015年までのデータ平均から算出すると、2級の合格率は約25%です。準2級が約36%の合格率なので、10%ほどの違いが見られます。
また、合格率25%というのは倍率でいうと4倍、つまり4人に1人しか受からないということです。準2級が約3倍(3人に1人)なので、順当に受験難度が高まっていることがわかります。

過去に発表されている2008年~2015年までの2級・準2級の合格率は以下の通りです。
実施年度準1級合格率2級合格率準2級合格率
201516.0%26.4%36.7%
201415.3%25.1%35.7%
201315.3%26.2%35.9%
201215.1%25.0%35.8%
201114.5%25.2%36.0%
201014.4%25.0%35.1%
200914.6%26.0%35.9%
200814.2%23.3%37.2%

英検2級の合格点・合格ラインは?

英検2級の合格点は、一次試験が1520点(満点1950点)二次試験が460点(満点650点)の合計1980点(合計2600点)です。
単純計算だと約76%、つまり8割弱の正答率が合格ラインということになります。しかし、現在の英検では「英検CSEスコア」という独自の採点基準が採用されているため、話はそれほど単純ではありません。
英検CSEスコアとは、2016年度から導入されている英検独自の採点基準です。国際的な英語力評価の基準であるCEFRにもとづいて、受験者全体がどれくらい点数を取っているのか、4技能のそれぞれがバランスよく得点できているのかといった観点から、1人ひとりの受験者の点数を統計的に算出します。そのため、一般的な試験のように「何問正解すれば合格」といった計算ができず、自己採点から合否の判別をすることができません。
とはいえ、まったく指標がないわけでもありません。英検の公式サイトによると、英検CSEスコアを初めて導入した2016年度の試験では、「2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格」したと記載されています。そのため、今後も4技能のそれぞれで6割以上を正答することが2級の合格ラインだと考えてよいでしょう。
参照:英検CSEスコアでの合否判定方法について|英検

英検2級の配点

英検2級では4技能が測定されますが、それぞれの配点は650点ずつで固定されています。
一次試験:合格点 1520点/1950点
測定技能問題数配点
リーディング38問650点
ライティング1問650点
リスニング30問650点
二次試験:合格点 460点/650点
測定技能問題数配点
スピーキング5問650点
参照:英検CSEスコアでの合否判定方法について|英検
先ほどもお話したように、現在の英検では「英検CSEスコア」という独自の採点基準が採用されています。
そこでは4技能のそれぞれが統計的に採点されていて、全部で38問あるリーディングも、1問しかないライティングも、点数の面で見れば同じ650点です。そのため、1問しかないからといってライティングの対策をしなければ、著しく点数を落としてしまうことになります。
また、4技能それぞれのバランスも重要です。
たとえば、一次試験でリーディング・ライティング・リスニングそれぞれの得点がすべて520点だったとしましょう。その場合、3技能のそれぞれでバランスよく得点できていて、合計も1560点で合格点(1520点)を上回っているので、見事合格することができるはずです。
しかし、リーディングとライティングが満点の650点ずつで、リスニングだけが低い260点だった場合はどうでしょう。合計点は先ほどと同じく1560点ですが、各技能のバランスがよくありませんよね。そのため、英検CSEスコアではもっと低い点数として換算され、おそらく合格することはできなくなってしまいます。
以上のように、英検CSEスコアで得点を高めるためには、各技能の設問数に関わらずバランスよく得点することが大切です。「リーディングは得意だけどライティングは苦手」などと4技能の中に得意不得意がある場合は、苦手を少しでも無くすことを意識して対策を行いましょう。

英検2級をCEFRとの対照表で他の試験と換算すると?

現在の英検は、国際的な英語力評価基準であるCEFRにもとづいた採点をしています。そのため、その他の英語能力試験と難易度を比較することができるようになりました。
CEFR英検IELTSTEAPTEAP CBT TOEFL iBTTOEFL JuniorTOEIC / TOEIC S&W
C28.5~9.0
C11級7.0~8.040080095~1201305~1390
L&R 945~
S&W 360~
B2準1級5.5~6.5334~399600~79572~94341~3521095~1300
L&R 785~
S&W 310~
B12級4.0~5.0226~333420~59542~71322~340790~1090
L&R 550~
S&W 240~
A2準2級3.0150~225235~415300~321385~785
L&R 225~
S&W 160~
A13~5級2.0200~380
L&R 120~
S&W 80~
表を見ると、英検2級は上から3番目のB1に属していることがわかります。これはTOEICで約6割得点することと同じ程度のレベルです。
TOEICのスコアが6割以上というのは、だいたい日常生活を英語でこなすことができる程度とされていて、履歴書に書くことで就職活動に利用することも可能な水準です。

参照: 各試験団体のデータによるCEFRとの対照表|5.英語教育の改善・充実について P.37(P.84)|文部科学省

英検2級で得られるメリットとは?

英検2級を受験することには、級合格という達成感を得る以外にも実用的なメリットが多く存在します。ここでは、そのうちで代表的な2つのメリットについてご紹介します。

英検2級のメリット①:受験で有利に働く

英検2級を取得しておくと、英語試験の点数に加点してもらえたり、試験自体を免除してもらえたりなど、受験の際に有利に働きます。また、一部の大学では英検2級以上を推薦入試の出願資格として定めていることもあります。
入試本番になって、体調不良などにより全力が出せないことも考えられます。そのような場合に備えて英検2級を取得しておけば、万が一のための保険になり、より安心して受験に臨むことができるようになるでしょう。
また、英検2級は高校入試でも役立つ場合があります。「高校卒業程度」ということで中学生には難しいレベルの試験ではありますが、取得することができれば入試の際に大幅な加点をしてもらうことができるでしょう。受験において英語を武器にしたい人は、ぜひチャレンジしてみてください。

英検2級のメリット②:海外留学に利用できる

英検2級は、海外留学をする際に語学力の証明として利用することが可能です。
英検を語学力の証明として認定している具体的な国としては、アメリカ・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドなどが挙げられます。そのうち、主に大学の場合は「2級以上」を入学資格として認めている学校が多いため、海外留学を目指している人は英検2級を取得しておくと、大きく可能性を広げることができるでしょう。
また、中には「2級A」という認定基準も設けている学校も多く存在します。
2級Aというのは、2級に合格するだけでなく、4技能のCSEスコア合計が2150点以上だった場合に与えられる資格のことです。通常2級の合格基準スコアは1980点なので、2級Aというのは、より優秀な成績を収めた人にのみ与えられる資格だといえます。
海外留学における選択肢を多くしたい人は、ぜひ2級Aを目指して頑張りましょう。

参照: 英検で海外留学|英検
参照: 2016年度からの「2級A」の認定基準につきまして|英検

英検2級は英語上級者に至る登竜門 しっかり対策して合格を掴み取ろう!

英検2級は、1級・準1級に次いで英検で3番目に難しい試験です。
高校卒業程度、つまり高校3年生(大学受験生)レベルの英語力が問われるため、準2級に比べて内容が大きく難しいものとなっています。しかし、取得することができれば受験で優遇されたり、海外留学に利用できたりと、多くの恩恵を受けることができます。
合格率は約25%、4人に1人が受かる計算です。一見して難しく感じられたとしても、しっかり対策を取った勉強をすれば、合格するのは難しくありません。
今回ご紹介したことを参考にして、英検2級合格をその手に掴み取りましょう!
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