【最新英検対策情報】英検対策完全マニュアル 試験概要や申込方法を徹底解説・英検S-CBTの賢い使い方

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英検とは?英検の試験概要を解説

英検の正式名称は「実用英語技能検定」といい、公益財団法人 日本英語検定協会が主催する試験です。文部科学省による後援を受けており、例年約250万人が受験する日本最大級の英語資格試験とされています。
英検は難易度に応じて1級~5級までの7つの級に分かれているため、小学生から大学受験生、海外留学を志す人や社会人まで、幅広い人がそれぞれに適したレベルの試験を受けることができます。
また、採点方式には国際的な外国語運用能力の評価基準”CEFR”に対応した尺度である「英検CSEスコア」を採用しています。そのため、リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングという4技能をバランス良く取らないと合格できないようになっており、より実践的な英語能力を測る試験として進化しています。

英検各級のレベル

英検各級のレベルは、公式にはそれぞれ「〇〇程度」という記載がされていますが、これらは学校における具体的な学年を表していると捉えて差支えないでしょう。たとえば、「初級程度」であれば1年生レベル、「中級程度」であれば中学年レベル、「卒業程度」であれば最上位学年レベルといったかたちです。
このことを踏まえて英検各級のレベルをまとめると、以下の表のようになります。
レベル目安備考
5級中学初級程度中学1年生レベル 英語の基礎固め。リーディング・リスニング2技能による合否判定+任意のスピーキングテスト。
4級中学中級程度中学2年生レベル 読解問題も追加され、より応用的な英語理解が必要です。リーディング・リスニング2技能による合否判定+任意のスピーキングテスト。
3級中学卒業程度
中学3年生レベル
中学英語の総固め。3級からはスピーキングテストが任意でなく必須になり、二次試験として面接形式になります。
準2級高校中級程度
高校2年生レベル
大学入試が意識されてくる水準。センター試験(大学入試共通テスト)と似た形式の問題が多く含まれているため、大学入試対策としても使えます。
2級高校卒業程度
高校3年生(大学受験生)レベル
「資格」として使える英検に。入試の優遇や海外留学、就職活動での履歴書などで有利に使えるようになります。
準1級大学中級程度
大学2年生~3年生レベル
「聞く・読む・話す・書く」の4技能の総合力を重視した構成に。「実際に使える英語力」として高く評価されます。
1級大学上級程度
大学卒業レベル
英検の最上級。国内外で高く評価され、入試優遇から海外留学まで、幅広いシーンで有利に働きます。
参照:各級の目安|英検
とはいえ、これらはあくまで目安に過ぎません。学習を先取りしている小学生が5級や4級を受けてももちろんOKですし、英語に自信が無い社会人が3級から順に受けていくというのも問題ありません。大切なのは、自分の実力に照らし合わせて、それぞれの目的・目標に合った級を受験するということです。

英検に新設級(準2級と2級の間)が2025年度より導入される予定です。
詳細は英検のお知らせをご覧ください(外部サイトにリンクします)

英検の試験方式:従来型と英検S-CBT

2022年4月現在、英検は「従来型」と「英検S-CBT」の2種類の試験方式で実施されています。それぞれの特徴は以下の通りです。

従来型の英検

私たち日本人が「試験」と聞いてイメージする通りの、いわゆるペーパーテストです。受験者は配布された問題用紙を読み、場合によっては音声を聞いたうえで解答用紙に答えを記入します。例年3回、すべての級を対象に実施されています。
3級から上の級では二次試験(面接)があり、一次試験を合格すれば受けることができます。4級5級の場合もスピーキングテストがありますが、こちらは級の合否に関係しない任意のテストであるため、二次試験という形式ではなく、受験者全員が受けることができます。4級5級の場合は面接ではなく、家庭でパソコンやスマートフォンなど、任意のデバイスを使って声を吹き込む録音形式です。

英検S-CBT

英検S-CBTの”S-CBT”というアルファベット列は、”Speaking-Computer Based Testing”の略称です。文字通り、「話すことも含めて、コンピュータに基づいて行う試験」という趣の試験です。
英検S-CBTは2021年から始まった新しい形式の試験で、試験会場に備え付けられたパソコン端末を使って受験します。リーディングやライティング、リスニングなどの試験はもちろん、スピーキングもコンピュータ上で受けられる点が大きな特徴です。なお、このうちライティングの試験に関しては、キーボードを用いた「タイピング型」と紙と鉛筆による「筆記型」のいずれか好きな方を申し込み時に選ぶことができます。
英検S-CBTは基本的に毎週(主に土日祝)実施されていて、複数の候補日から都合に合った日程を自由に選ぶことが可能です。また、従来型との併願受験をすることもできます。

従来型の英検と英検S-CBTの違い

これまで通りの試験形式である「従来型の英検」と、新しい「英検S-CBT」の間には多くの違いが存在します。ここでは、それらを5つの観点から比べてみたいと思います。
受験者の都合や好み、目的に応じてどちらを選ぶべきかが異なってくるので、違いをしっかり理解したうえで自分に適した方で受験しましょう。

従来型の英検と英検S-CBTの違い①:実施回数

従来型は、先述の通り年に3回実施されます。参考までに、2022年度の従来型試験(一次試験)の実施予定は以下の通りです。
・従来型の英検 試験実施予定
スクロールできます
第1回第2回第3回
5月27日(金)
5月28日(土)
5月29日(日)
6月3日(金)
6月4日(土)
6月5日(日)
6月18日(土)[4級5級限定]
9月30日(金)
10月1日(土)
10月2日(日)
10月7日(金)
10月8日(土)
10月9日(日)
10月22日(土)[4級5級限定]
1月13日(金)
1月14日(土)
1月15日(日)
1月20日(金)
1月21日(土)
1月22日(日)
2月4日(土)[4級5級限定]
参照:2022年度の試験日程|英検
試験日程に幅があるのは、会場によって日程が異なるからであって、それぞれで規定された候補日のうち1日しか受けることはできません。たとえば、第1回を5月27日に受験した場合には、5月28日~6月18日の試験を受けることはできなくなります。そのため、従来型の場合は最大でも年に3回までしか受験することができません。

その一方、英検S-CBTは毎週実施されていて、短期間で複数回の受験も可能なので、従来型よりもチャンスが多いといって良いでしょう。とはいえ、もちろん無制限というわけにはいきません。
英検S-CBTの試験は、以下のように1年を3つに区切って実施されています。
・英検 CBT 試験実施予定
スクロールできます
第1回第2回第3回
4~7月実施8~11月実施12~3月実施
受験が可能なのは、各回の実施期間である4ヶ月の間に2回までです。たとえば、4月に2週続けて英検S-CBTを受けた場合は、8月になるまでは受けられないということになります。

ダブル受験はどちらも可

3級と準2級など、1つ上(下)の級と同時に受けるいわゆる「ダブル受験」は、従来型と英検S-CBTいずれの方式でも行うことができます。
たとえば、従来型だけであっても、5月27日に3級を、5月28日に準2級を受けたり、同じ日の午前と午後で受けたりといったやり方も可能です。もちろん、従来型で3級を、英検S-CBTで準2級を受けるといったミックス型でのダブル受験もOKです。

従来型の英検と英検S-CBTは併願可

従来型と英検S-CBTは併願が可能です。そのため、時間と費用に余裕がある場合は、従来型と英検S-CBTを組み合わせて受験することで、受験機会を増やし、合格する確率を高めることができます。
たとえば、5月27日に従来型を受験した場合、4月~7月実施枠(第1回枠)の英検S-CBTをその周辺の日程で2回受ければ、最短1ヶ月という短期間のうちに同一級を3回受けることが可能です。従来型だけであれば、同一級を3回受けるには1年かかるので、短期間のうちに目標の級を取得したい人にはおすすめのやり方です。

従来型の英検と英検S-CBTの違い②:実施級

英検には1級~5級までの7段階の級が設定されていて、従来型の試験ではどの級であっても受験することが可能です。その一方、英検S-CBTで受験できるのは「準1級、2級、準2級、3級」の4種類のみです。最上位である1級と基礎レベルの4級5級は対象外となっているので、これらの級を受験する場合は注意しましょう。

従来型の英検と英検S-CBTの違い③:検定料(受験料)

英検は各級ごとに検定料が異なりますが、従来型と英検S-CBTによっても異なるので注意が必要です。それぞれの級ごとの検定料詳細は以下の通りです。
スクロールできます
従来型の金額(税込)英検S-CBT(税込)
5級3,900円
4級4,500円
3級6,400円7,200円
準2級7,900円8,500円
2級8,400円9,000円
準1級9,800円9,900円
1級11,800円
参照: 2022年度の検定料|英検
表中の従来型の金額は、個人受験かつ本会場受験の場合です。団体受験、準会場での受験の場合には金額が異なりますので、詳細は英検公式サイトを確認してください。なお、英検S-CBTの場合は団体受験がなく、会場の区別もないので金額はこの表の通り一律です。
表にある通り、検定料は級が上がるごとに高くなり、従来型に比べて英検S-CBTの方が高くなります。そのため、検定料を安く抑えるという観点で言うならば、英検S-CBTより従来型に軍配が上がることになります。費用面が気になる場合は、従来型を受験すると良いでしょう。

従来型の英検と英検S-CBTの違い④:解答方式

英検S-CBTはコンピュータで解答する試験なので、従来型と解答方式が大きく異なります。
まず、従来型ではリーディングやリスニングの選択問題がマークシート解答なところ、英検S-CBTではパソコン画面で選択肢をクリックして解答します。
続いて、従来型ではライティングは筆記ですが、英検S-CBTでは筆記かタイピングか、好きな方を選ぶことができます。タイピングに慣れている人にとっては、大幅な時間削減につながるポイントです。
そしてスピーキングでは、従来型では面接形式(4級・5級を除く)ですが英検S-CBTでは事前に録画された面接官とパソコン画面上で応対するかたちで進みますつまり、面接であるかのように見せかけた録音試験です(マイクに向かって吹き込みます)。そのため、実際の面接官を前にすると緊張してしまいがちな人は、英検S-CBTの方が向いているかもしれません。
とはいえ、英検S-CBTの場合も従来型と同じく、話し方などの attitude(態度)も評価対象となっています。身振り手振りなどが評価されないことから、ある意味では通常の面接試験より難しいといえます。録音だからといってなおざりにせず、はっきりと明瞭な発音で音声を吹き込みましょう。

従来型の英検と英検S-CBTの違い⑤:スピーキング試験の立ち位置

従来型では二次試験として別日に課されているスピーキング試験ですが、英検S-CBTの場合には同一日に実施されます。また、試験の順番もスピーキングから始まるので注意しましょう。
従来型の場合、一次試験と二次試験の間には約1ヶ月のブランクが空きます。その点、英検S-CBTはすべての試験が一日で完了するので、上手くいけば1日で合格を得ることができる点はメリットだといえます。
また、2021年8月からは、英検S-CBTで一次試験免除を使えるようになりました。つまり、従来型の二次試験で落ちてしまった場合でも、英検S-CBTのスピーキング試験だけを受けて二次試験の代わりとすることが可能だということです。
英検S-CBTは毎週コンスタントに実施されているので、時間を置かずに二次試験を受け直したい場合にはとてもおすすめです。

英検を受けるメリット

英検の詳細がわかったところで、受験するメリットについても考えておきましょう。ただ漫然と受けるより、何のために受験するかを明確にしておいた方が、モチベーションが高まり、結果的に合格する可能性も高まります。
英検は日本最大級の英語能力検定というだけあって、他の検定に比べて多くのメリットを持っています。ここでは、その中でも代表的な4点について詳しく確認していきましょう。

英検を受けるメリット①:4技能をバランス良く測ることができる

英検3級以上の各級は、英語で必須とされる4技能であるリスニング・リーディング・スピーキング・ライティングの能力をそれぞれバランス良く測ることができます。仮に落ちてしまった場合でも、返却された試験結果を確認することで、自分にどの技能が足りていなかったかが分析でき、次回の受験に向けた計画を立てる際に役立てることができます。

英検を受けるメリット②:段階ごとに級が設定されている

英検は7段階に級が分かれていて、「大学中級程度」などと、それぞれに目安となる水準が設定されています。そのため、自分の目的や目標に応じて級を選び、その合否によって自分の実力を知ることができます。
大学入試に利用できる英語試験として人気があるTEAPやIELTSなど、英検以外の有名な英語能力試験は、たいてい級ではなくスコア形式です。この点において、英検は他の英語能力試験に比べて指標がわかりやすく、モチベーションを維持しやすい点がメリットとして挙げられます。

英検を受けるメリット③:入試優遇や単位認定、履歴書などに使える

英検は日本で生まれた検定試験であるため、日本での知名度は段違いです。そのため、学校が指定する級を取得していれば入試に加点などの優遇が与えられたり、在学中の単位として認定されたりといった恩恵が得られます。
また、企業でもその知名度は健在なので、就職活動時に履歴書に書くことでプラス評価につながることも少なくありません。このように、英検を取得しておくことは日本で進学・就職をするうえでは、あらゆるシーンで役立ちます。

英検を受けるメリット④:海外大学への留学に利用できる

上記のように、英検というと日本のイメージが強いですが、実は海外留学する際にも、英語力を証明するものとして活用することができます。
留学の際に英検がプラスに働く主な国は、アメリカとオーストラリアです。アメリカでは約400の大学が、オーストラリアでは5州の州立高校が英検を語学力証明として認定しています。その他にも、カナダやニュージーランドをはじめ、多くの国で英検の認定が進んでいます。
ただし、海外の学校で通用するのは、たいてい「2級A」からです。2級Aというのは、英検2級のCSEスコアが2150点以上という高得点の場合に得られる資格のこと。取得後2年以内のものであれば海外留学の際に有利に働くので、海外留学を考えている人は、ぜひ取得できるよう頑張りましょう。

参照: 英検で海外留学|英検

英検の申し込み方法

英検を個人で申し込む場合、その方法は大きく3種類に分かれます。それぞれ詳しく確認していきましょう。

①インターネットから申し込み

現在最もポピュラーなのが、インターネットを使った申し込み方法です。自宅に居ながらにして申し込みを完了させることができます。また、英検S-CBTはインターネット申し込みのみ対応です。そのため、英検S-CBT受験を希望する場合は、こちらの方法一択となります。
ひとくちにインターネット申し込みといっても、英検IDを既に持っているか否か、「英ナビ!」にユーザー登録をするか否かで手順が少々変わります。

英検IDを既に持っている場合

  1. ログイン
  2. 申し込みデータ入力
  3. 決済
  4. 申し込み完了

英検IDを持っておらず、新しく「英ナビ!」にユーザー登録する場合

  1. 英ナビ!ユーザー登録
  2. 英検ID取得
  3. 申し込みデータ入力
  4. 決済
  5. 申し込み完了

英検IDを持っておらず、「英ナビ!」のユーザー登録もしない場合

  1. 申し込みデータ入力
  2. 決済
  3. 申し込み完了
※インターネットから申し込む場合は、クレジットカード(一括払い)、コンビニ現金支払い、郵便局ATM(Pay-easy)のいずれかの方法で支払いが可能です。

コンビニから申し込み

従来型の英検の申し込みであれば、コンビニに備え付けられている情報端末から行うことも可能です。申し込み作業が可能なコンビニと、それぞれの情報端末の対応関係は以下の通りです。
コンビニ名情報端末名
ローソンLoppi
ミニストップLoppi
セブンイレブンマルチコピー機
ファミリーマートマルチコピー機
それぞれの端末で操作を行うと「申込控・振込控・申込券」のいずれかが印刷されるので、それを30分以内にレジに持って行って決済すれば完了です。
コンビニから申し込む場合、インターネットと違い現金決済をすることができます。

書店から申し込み

英検の申し込みができる「特約書店」であれば、店頭で英検の申し込みを行うことが可能です(従来型に限る)。特約書店かどうかは、店頭のステッカーやポスターを見るか、英検公式サイトから検索することで確認しましょう。
特約書店は全国に3,500店以上ありますが、中には団体受験しか受け付けていない書店も一部あるので、書店での申し込みを希望する場合は事前に確認するようにしましょう。
とはいえ、インターネットとコンビニでの申し込みに比べ、書店での申し込みは手間がかかるので、あまりおすすめではありません。特別な理由が無い限りは、他の2種類いずれかの方法を選ぶことをおすすめします。
念のため、書店からの申し込み手順は以下の通りです。
  1. 願書の入手
  2. 検定料の支払い
  3. 必要書類の郵送
  4. 一次受験票・本人確認票が自宅に届く

団体での申し込み

英検を個人で申し込む方法は以上の3種類ですが、学生の場合は団体受験を利用する手もあります。
団体受験の場合、学校に依頼して代わりに申し込みをしてもらう流れになりますが、まとまった人数で受験するため、個人受験に比べて1人あたりの費用が安くなります。そのため、自分の所属する学校で団体受験が可能な場合は、なるべくそちらを利用するのが得策です。
しかし、2022年4月現在、英検S-CBTは団体受験に対応していないため、英検S-CBTの受験を希望する場合は、上記のインターネット申し込みを利用しましょう。

参照: お申し込み|英検

これで英検の準備は万全!しっかり対策をして英検合格を掴み取ろう

英検は日本で最も有名な英語検定です。そのため、国内での進学や就職の際に有利に働くのはもちろん、海外でも広く認知されてきていて、留学の際にも資格として使えることが増えてきました。
英検を取得することは、あなたの英語力を示す証となるのはもちろん、今後の学習を支えていくモチベーションとしても非常に有用です。
今回ご紹介した内容で、英検に対する理解は万端。あとは目的の級に向けて勉強あるのみです。しっかり対策を行い、英検合格を掴み取りましょう!
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